先日、ラジオで第一級陸上無線技術士(一陸技)の合格率が約4人に1人と紹介された。難しい試験として紹介されていたように思う。約4人に3人が落ちて合格する人が少ないのだから、分からないではない。
今日、新聞のネット記事を読んでいたら第二次世界大戦末期の沖縄戦で亡くなった沖縄県民が約4人に1人と紹介されていた。そんなにも多くの沖縄県民が亡くなった。
今の日本は約4人に1人が65歳以上の超高齢社会らしく、高齢者が多いことで問題になっている。
果たして、4人に1人は多いのだろうか、それとも少ないのだろうか?
よく「グラス半分の水」の例えが紹介される。コップに水が半分入っている時に「もう半分しかない」と思うか「まだ半分ある」と思うかという問いである。考え方がネガティブかポジティブかの判断材料とされることが多いと思うが、実際は状況による。例えば、その時、どれくらい喉が乾いているかにより、とても喉が渇いていれば半分では足りないので「もう半分しかない」と思い、あまり喉が渇いていなければ半分もあれば十分なので「まだ半分ある」と思うだろう。
4人に1人も同じである。
戦争なんかで一人も死んではいけない。だから約4人に1人も死んだら多い。
超高齢化社会も問題視されている。だから65歳以上の高齢者が約4人に1人もいたら「多い」とされる。ただ、これは高齢者が多くても問題ない社会であれば、あるいは逆に高齢者が多い社会が望まれていれば、約4人に1人では少ないかもしれない。
そして、一陸技の試験を受ける人は合格したくて、合格率が高い方が嬉しい。できるだけ多くの人が合格できた方が嬉しい。だから約4人に1人は少なく感じるのだろう。
グラス半分の水と同様に、4人に1人が多いか少ないかも状況による。多い方が良いのか少ない方が良いのかで、少ないと感じたり多いと感じたりする。
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